アイラブ俺

足の爪の匂いを嗅ぐ
片足をぐっと持ちあげ目を瞑り
鼻腔の内壁を刺激させ
あたかもワインを楽しむように
頭の中ではビンテージものの爪あかの薀蓄を語る
目を開けるとそこには爪
と爪にたまったあか
目でも楽しむ
つまようじをすっととりだし
爪あかをうまくすくう
つまようじの先についたそれを
俺はまじまじと観察し
昨日の爪あかとの量・質・香りの違いを
日記につける

それを母ちゃんに見られた
アイラブ俺