残像

気紛れなマイ王は、日を惜しみ、
鈍重な猛牛に、その姿を変え。

吹き雫、地に浸み出し、
赤き点となり、歪円を描く。

昼過ぎ、煙りたなびき、
腐塩の吹雪、楕音を奏づ。

ヒナギク香は、冥極に至り、
緩慢な蝸牛の、赤き染みへ。

朋映集に、像を塞ぎ、
眉間から、洗濯機が流れ。

瞬きの、柏の葉
眉間から、洗濯機が流れ。